会議で遭遇【悪魔の証明とは?】エンジニアリングの罠

何か不具合が起きた時、

「他にも不具合がないのか?」「問題がなぜないと言えるのか?」と聞く人がいます。またそれを証明させようとする人がとても多くいです。

これは「悪魔の証明」と言われます。

この存在しないこと、問題がないことを証明する作業は非常に困難です。

今回は会議で存在する悪魔の証明について紹介します。

悪魔の証明とは

悪魔の証明とは、証明することが不可能な事象を悪魔に例えたものを言います。

これは、中世ヨーロッパで法学者が土地の所有権を証明することの困難さを比喩して使ったそうです。

つまり、自分が土地を所有権を証明するためには、その土地を所有したことを証明するために正しく購入したことを証明しなくてはなりません。一方、仮に前所有者から譲り受けた証拠があったとしても、その前所有者の所有権が正くないかもしれないとなれば、さらに前所有者の所有権も証明しなくてはなら無くなります。

最終的には全ての無限にあるかもしれない、所有権を全て過去にさかのぼって正しいことを証明する必要が出てしまい、これは不可能です。

このような問題ないことを証明する場合に、すべての事実を証明することが実質不可能なことを、悪魔の証明と呼びます。

(参照)wikipedia

 

悪魔の証明の具体例

悪魔の証明を様々な場面で聞く場面がありますが、最近でも多くの事例があります。

森友学園問題

籠池氏が安倍総理の夫人から、100万円の寄付を受けとったとされる答弁があり、問題となりました。この時、安倍総理夫人がお金を渡していないことの証明を求められ安倍総理が

「渡していないことは証明のしようがない。悪魔の証明だ」

と答弁しました。

渡していないことを証明することはかなり難しいです。

例えば、その時に会っていないと言っても、別のスタッフが渡す可能性もあります。またスタッフ以外にもがお金を渡す方法は無数にあり、その可能性をすべて証明することは難しいでしょう。

このような場合、籠池氏が受け取った証拠を示す方がはるかに事実関係が明らかになります。

一般的には立証責任とも言われます。裁判になった場合は、権利を主張する側が事実の証明をする必要があります。

会議で悪魔の証明を求められた場合

会議などにおいても、何か不具合があってそれの原因と対策を説明する場合はあります。

どれだけ対策の説明をしても「他にも問題がないか?」というようなことを、弱い立場の人が言われる場合があります。エンジニアにはこのような場面はつきものですが、あまり真っ当に受け止めて、無限の検証や調査をすることは現実的ではありません。

そういった場合は、相手に具体的にどのような点を心配されているが聞いてみると良いでしょう。そうすることで有意義な会議や議論となります。また無いことを証明するより、具体的な心配点を挙げて、それを検証した方が、効果的です。

最後に

会議では時として、誤った議論をすることがあります。大切な会議の時間を有意義に使えるようにしましょう。また悪魔の証明のようなことをしないよう、みなさんで心がけると良いですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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