集団の弱み(問題)を考える。組織の弱点は?個人vs組織

 

ほとんどの皆さんは会社の組織に所属しています。そして、その組織の中で日々、利益を上げるために仕事をしています。一般的に集団や組織で活動することは、大きな力となり、個人には難しい、「困難な活動」を可能にします。

一方、組織活動がうまくいっていないケースもあります。本来は組織である事が強みになるべきですが、それが足かせになる場合です。組織で起こり得る問題点は何でしょうか?

意思決定での「集団的思考」の問題点(弱み)

会議での満場一致は良いことか?

企業や集団の場合、会議にて全員の合意を取る場合が多々あります。それによって今後の戦略方針を決めるためです。

この時、特に日本人は会議で「満場一致」を求められます。日本人は他人との強調関係を過度に重視する文化があるからです。全員の意見の合意を取ることを重視するあまり、その結論は平均的な意見無難な意見にまとまります。この結論はビジネスにおいて非常に危険な結果を招く事も多いです。大きく戦略の変更を伴う場合や方針決定をする場合は、誰かの意見を捨てる事も重要になります。

立場が発言の邪魔をする。

会議では意見の中身より、周囲上司の意見に影響を受けます。例えば、自分が立場が低い場合は、上司に向かって自分の本当の意見を述べることを思いとどまってしまう人が多いです。

また上司は立場上、部下より稚拙な意見を述べることを恐れています。そのため、自分の意見を言わず、他人の意見を批判だけする上司がいます。または議論には加わらず、批評のみ行う人もいます。

多数意見に影響される

日本では、多数決思考も強いため、自分が少しでも少数意見側であると、集団行動の中ではそれを不安と感じ、多数側意見に傾きやすいです。
これでは本来重要な本質的な中身とは違った内容から結論が決まり、非常に危険です。

「集団知は個人知よりも優れる」はビジネスでは間違い

集団知とは

個人の知識や考えを個人知、集団や組織の知識や考えを集団知と呼びます。会議で出した結論は集団で議論した結果ですので、集団知と言えます。

「クイズの正解を求める場合」集団知は有効

正解がはっきりしている問題では集団知個人知より優れています。例として知識量が必要なクイズの正解を考える場合です。この場合、個人では得意な分野や苦手な分野もあります。すべてのジャンルのクイズを正解することは困難です。

一方、集団やチームでは、多くの多様な知識を持った人が集まります。得意な分野を生かして協力することで、より多くの正解を得ることが可能です。

ここがポイント
集団知を活用する場合、その集団は出来るだけ、多様な人を選択した方が良い結果が得られます。

また、クイズの場合、正解が分からない人は、「自分が正解を知らないことを認識している」ことがポイントです。つまり答えが分からない人は主張しないため、間違った回答は淘汰され、結果的に正しい回答が選択されます。

ビジネスは正解がない場合がほとんど

ビジネスの判断は正解がわからない場合が多々あります。その判断が結果に直接結びつかない時もあります。この場合、必ずしも集団知が優れるとは限りません。本当は間違っていることを、それが正しいと主張してしまう事もあります。また全員が自分の知識の範囲で発言するため、収拾がつかなくなり、正解にたどり着くことが難しくなります。

集団ほど仕事に手を抜く

集団になるほど個人はサボり易くなる

大人数で仕事をする場合、個人の責任や作業の分担の割合が少なくなります。仕事の目的も見失いがちです。職務内容上、仕事が評価されにくい人もいるでしょう。そのため成果に対する喜びや達成感も希薄になります

最終的には個人の能力を100%出そうという気持ちが失われ、パフォーマンスが低下する事が多々あります。

また何か問題があった場合、外的要因を理由して、仕事の手を休める傾向もあります。自分も仕事が遅れていた時、もっと遅れた人が周りにいると、安心して、その人にペースを合わせて仕事を遅くしてしまう人もいます。そのような積み重ねが集団としても、パフォーマンスを大きく低下させるのです。

自分の仕事しかしない

集団で活動した場合、多くの人が自分の役割を与えられます。その仕事を問題なくこなそうとします。間違いでありませんが、時にはお互いが助け合った方が良い結果になる場合も多いです。しかしこの時、自分の立場の違いよって周りを助けたり、助けを求めることを躊躇してしまう人がいます。

例えば、会社で立場が上の人の場合、自ら仕事を助けてもらおうとできる人は少ないです。賃金の格差によっても、給料が低い人が高い人を助ける事を躊躇します。自分の方が給料や立場が低いのに、相手よりも頑張ろうとは思わないのです。結果的にその人は自らの能力をセーブします。

個人vs組織

個人は「決断」も「仕事」も全て自分でする

個人の場合、仕事を進めるのもすべて自分で完結します。何もしなければ全く仕事は前に進みません。何か決断するのも全て自分の判断です。結果は自分に帰ってくるため、一つの決断も正しく判断する必要があります。

個人vs組織どちらにも課題あり

個人や組織もどちらにも課題があり、それぞれの状況で問題点を改善していかなければいけません。どちらが良いとの優劣はありませんが、それぞれの場合で問題点を改善できるようにしていきましょう。

最後に

一見、大組織の方が強そうに見えますが、組織の活動がうまくいっていない場合は多々あります。また個人でも一人でやることの課題が存在します。それぞれの状況で課題を克服していきましょう。また個人でも、やり方によってはパフォーマンスを改善できます。改善の積み重ねによって、一人で複数人分の活動ができるようにしたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です